鹿児島地方裁判所 昭和56年(ワ)667号 判決 1982年12月15日
原告
富山鴻
ほか二名
被告
上村博之
ほか一名
主文
一 被告らは各自
1 原告富山鴻に対し金三〇五四万九五五三円及び内金二九〇四万九五五三円に対する昭和五五年八月二四日から、内金一五〇万円に対する本判決確定の日の翌日から完済まで年五分の割合による金員
2 原告富山英隆に対し金一九万二〇〇〇円及びこれに対する昭和五五年八月二四日から完済まで年五分の割合による金員
3 原告富山登に対し金四万一二三二円及びこれに対する昭和五五年八月二四日から完済まで年五分の割合による金員
を各支払え。
二 原告らのその余の請求を棄却する。
三 訴訟費用はこれを四分し、その一を原告らの、その余を被告らの負担とする。
四 この判決の一項は仮に執行することができる。
事実
第一申立
一 請求の趣旨
1 被告らは各自、原告富山鴻に対し金四六九九万〇二二三円、同富山英隆に対し金八六万五〇三三円、同富山登に対し金三四万六七三二円及び右金員に対する昭和五五年八月二四日から各完済まで年五分の割合による金員を支払え。
2 訴訟費用は被告らの負担とする。
との判決並びに仮執行の宣言を求める。
二 請求の趣旨に対する答弁
1 原告らの請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。
との判決を求める。
第二主張
一 請求の原因
1 (事故の態様)
被告上村博之は、昭和五五年八月二四日午後五時二〇分ころ、同上村藤市所有の普通乗用車(鹿五五ろ六一一八・以下「加害車」という)を運転して鹿児島市南栄町六番二号先路上を鹿児島市街地から指宿市方面に向けて進行中、先行する訴外荒殿一信運転の普通乗用自動車をその右側から追い越そうとして加害車の速度を時速約八〇キロメートルに加速して急転把したため同車の後車輪を中央分離帯の縁石に接触させその反動で同車を左斜前方に走行させ、右先行車の右後部に衝突させた。右衝突に周章狼狽した被告上村博之は、加害車を右転把し同車を中央分離帯を乗り越え対向車線に暴走進行させ、右路上を指宿市方面から鹿児島市街地方面に向けて進行中の原告富山鴻運転の普通乗用自動車(以下「被害車」という)に加害車右前部を衝突させた。(以下「本件事故」という)。
2 (原告らの負傷の程度)
原告富山鴻運転の被害車には、同富山英隆、同富山登、訴外内田慎吾、同内田由美子が同乗していたが、本件事故により原告らは、左記のとおりの傷害をうけた。
(一) 原告富山鴻 左大腿骨骨折、右股関節脱臼骨折
左上腕骨骨折、左橈骨神経麻痺
(二) 同富山英隆 左上腕骨骨折、左橈骨神経麻痺
(三) 同富山登 頭部打撲傷、脳震盪症、右膝部打撲
裂創、口腔内打撲挫創
3 (被告らの責任原因)
(一) 被告上村博之は、前記路上を進行するにあたつては、制限速度を遵守し、確実にハンドル操作をすべき義務があるのに、先行する普通乗用自動車をその右側から追い越そうとして時速八〇キロメートルに加速したうえ急転把した過失により本件事故を発生させたものであるから原告らの後記損害につき民法七〇九条の責任がある。
(二) 被告上村藤市は、加害車を所有し、自己のために運行の用に供していたものであるから、原告らの後記損害につき自動車損害賠償保障法三条の責任がある。
4 (損害)
(一) 原告富山鴻は、前記傷害により、昭和五五年八月二四日から同年九月二日まで(一〇日間)鹿児島市下荒田四丁目八番二七号児玉国秀整形外科病院、同月三日から昭和五六年七月一一日まで(三一二日間)同市下竜尾町四番一六号今給黎病院に入院した。
(1) 治療費 金一三六万九三四〇円
(本件事故による治療のため今給黎病院に対し原告富山鴻が負担した入院治療費)
(2) 附添費 金九六万六〇〇〇円(三〇〇〇円×三二二日)(右入院期間中、原告富山鴻が本件事故による負傷のため附添人を必要とする状態になつたので同人の妻訴外富山律子が附添つた看護料相当額)
(3) 入院諸雑費 金二二万五四〇〇円(七〇〇円×三二二日)
(4) 交通費 金五万九四〇〇円
原告富山鴻の妻富山律子が本件事故による原告らの入院中の附添のための交通費として同原告は金五万九四〇〇円を支出した。
(5) 休業損害 金二三七万八六二一円(六三七七円×三七三日)原告富山鴻は、南日本警備保障株式会社に警備部長として勤務し、本件事故発生前三カ月間の平均賃金は一日あたり金六二七七円であつたが、本件事故により昭和五五年八月二四日から同五六年八月三一日まで合計三七三日間休業を余儀なくされた。
(6) 後遺症による逸失利益 金三一二二万一五六二円(六三七七円×三六五日×〇・九二×一四・五八〇)
原告富山鴻は、本件事故により後遺障害第四級の認定をうけ、前記会社での就業が不可能になり昭和五六年八月末日付で退社した。原告富山鴻は、右退社時において、四五歳であり六七歳までの二二年間就労可能であつたところ右後遺症により九二パーセントの労働能力を喪失した。
(7) 慰謝料 金一二〇〇万円
原告富山鴻は、本件事故による前記傷害のため、昭和五五年八月二四日から同五六年七月一一日まで合計三二二日入院した。右入院による入院慰謝料は金二〇〇万円、後遺障害による慰謝料は金一〇〇〇万円をそれぞれ下らない。
(8) 弁護士費用 金三〇〇万円
被告らは、本件事故により原告らの蒙つた損害を賠償する責任があるのにこれを支払わないで、原告らはやむなく本訴の提起、訴訟の追行を弁護士に委任し、その着手金として金四〇万円を支払つたほか、報酬として金二六〇万円を支払う旨約束したが、これは原告富山鴻において負担することになつている。
(9) 損益相殺 原告富山鴻は、被告上村藤市より治療費の一部として金九八万六五〇〇円、休業補償の一部として金二二五万円、慰謝料の一部として金五九万三六〇〇円の合計金三八三万〇一〇〇円を受領したほか、自賠責保険から内払金として四〇万円の支払いをうけた。
(10) したがつて原告富山鴻の蒙つた損害は金四六九九万〇二二三円である。
(二) 原告富山英隆は、前記傷害により、前記今給黎病院に昭和五五年八月二五日から同年一〇月二九日まで及び同年一一月一五日から同月一八日までそれぞれ入院し、同年一〇月三〇日から同年一一月一四日まで及び同年一一月一九日から同五六年一月八日までそれぞれ通院した。
(1) 治療費 金三四万一〇七七円
(本件事故による治療のため今給黎病院に対し、負担した入院治療費)
(2) 入院諸雑費 金四万九〇〇〇円(七〇〇円×七〇日)
(3) 慰謝料 金一二五万円
原告富山英隆は、本件事故による前記傷害のため、合計七〇日入院、六九日通院(但し通院期間中の実通院日数は四日間)し、かつ本件事故による後遺障害第一四級の認定をうけた。
したがつて、入・通院による慰謝料は金八〇万円、後遺障害による慰謝料は金四五万円をそれぞれ下らない。
(4) 損益相殺 原告富山英隆法定代理人富山鴻は、被告上村藤市より原告富山英隆の本件事故治療費として金三四万一〇七七円及び自賠責保険より金四三万三九六七円の支払いをうけた。
(5) したがつて原告富山英隆の本件事故により蒙つた損害は金八六万五〇三三円である。
(三) 原告富山登は、前記傷害により前記今給黎病院に昭和五五年八月二五日から同年一〇月一八日まで入院した。
(1) 治療費 金一一万五五九一円
(本件事故による治療のため今給黎病院に負担した入院治療費)
(2) 入院諸雑費 金三万八五〇〇円(七〇〇円×五五日)
(3) 慰謝料 金六〇万円
原告富山登は、本件事故による前記傷害のため、合計五五日入院した。右入院による慰謝料は金六〇万円を下らない。
(4) 損益相殺 原告富山登法定代理人富山鴻は、被告上村藤市より原告富山登の本件事故治療費として金一一万五五九一円及び自賠責保険より金二九万一七六八円の支払いをうけた。
(5) したがつて原告富山登の本件事故により蒙つた損害は金三四万六七三二円である。
5 よつて被告両名に対し、原告富山鴻は金四六九九万〇二二三円、同富山英隆は金八六万五〇三三円、同富山登は金三四万六七三二円及び右各金員に対する昭和五五年八月二四日から完済まで民事法定利率年五分の割合による遅延損害金の支払いを求める。
二 請求の原因に対する答弁
1 請求の原因1ないし3は認める。
2 同4について
(一) 同(一)中入院したことは認めるが(1)ないし(4)については、不知。
(5)ないし(7)については、否認ないし争う。
(8)については、不知。
(9)については、認める。
(10)については、争う。
(二) 同(二)中入院通院は認める。
(1)ないし(3)については、争う。
(4)は、認める。
(5)は、争う。
(三) 同(三)中入院通院は、認める。
(1)ないし(3)は、争う。
(4)は、認める。
(5)は、争う。
三 抗弁
1 本件事故発生から昭和五七年九月二九日現在までの間、被告らが原告らに対し支払つた金額及びその明細は左記のとおりである。
記
(一) 原告富山鴻に対して支払つた分
別表(一)の1ないし4のとおり。
(二) 原告富山英隆に対して支払つた分
別表(二)のとおり。
(三) 原告富山登に対して支払つた分
別表(三)のとおり。
(四) その他、原告ら三名に対して支払つた分
別表(四)の1、2のとおり。
2 自賠責保険より原告らに対して支払われた金額およびその明細は別表(五)のとおりである。
3 したがつて、原告ら主張の損害額から右金員を控除すべきである。
四 抗弁に対する答弁
1(一) 抗弁1中、(一)ないし(三)は認める。
同(四)のうち支払年月日、内訳は認めるが、金額については不知。
(二) 同2は認める。
2 原告らは、今給黎病院の治療費及び個室代については損害が填補されていることは認めており、その余の病院における治療費については本訴訟で請求をしていない。
又、抗弁1(一)別表4は、本件事故にもとづく損害の填補とは別個の贈与という原因により原告らが被告らから受領したものであり、同別表記載の金額を控除すべきではない。
第三証拠〔略〕
理由
一 請求の原因1ないし3は当事者間に争いがない。
二 そこで、原告らの蒙つた損害について判断する。
1 原告富山鴻
(一) 同原告が請求の原因4(一)のとおり入院したことは当事者間に争いがない。
(二) 損害額
(1) 治療費
成立に争いのない甲第三六号証の二ないし八、二七、二八、原告富山鴻本人尋問の結果、当事者間に争いのない抗弁1(一)の事実並びに弁論の全趣旨を総合すれば、今給黎病院での原告富山鴻の治療費については全額被告らにおいて支払済みであることが認められるから、この点に関する同原告の請求は理由がない。
(2) 附添費
右(一)のとおり、原告富山鴻は本件事故のため三二二日間入院したところ、証人上村正子の証言及び原告富山鴻本人尋問の結果、当事者間に争いのない抗弁1(一)を総合すれば、同原告は右入院中附添看護を必要としたこと、そのため被告らにおいて昭和五五年八月二六日から昭和五六年四月一〇日まで附添人を付けたが、これ以外同原告の子である原告富山英隆、同富山登が後記2(一)、3(一)のとおり入院していた関係上、原告富山鴻の妻富山律子も附添看護にあたつたことを認めることができる。
ところで、原告富山鴻は本訴において右入院期間を通じて富山律子に要した附添費を請求するところ、右認定事実、後記2(一)、3(一)のとおりの原告富山英隆、同富山登の各入院期間、抗弁1(一)の事実を総合すれば、本訴において同原告が富山律子の附添費として請求し得るのは昭和五六年四月一一日から同年七月一一日まで九二日間の分というのが相当であり、かつ、右費用としては一日当り金三、〇〇〇円をもつて相当と認めるから、これを合計すると金二七万六〇〇〇円となる。
(3) 入院諸雑費
右(一)のとおり、原告富山鴻は本件事故のため三二二日間入院したところ、右期間中の諸雑費としては一日当り金六〇〇円をもつて相当と認めるから、これを合計すると金一九万三二〇〇円となる。
証人上村正子の証言によれば、抗弁1(四)を認めることができるところ、右はその性質上入院諸雑費に充てられるべきものというのが相当であるから、前記金員からこれを控除すると残額は金一一万九四三〇円となる。
(4) 交通費
成立に争いのない甲第七号証の二ないし八、一一ないし一三、一八ないし三一、三八ないし四一、四四ないし四七、九五ないし九八、一〇〇ないし一二二、原告富山鴻本人尋問の結果を総合すれば、富山律子の本件事故による原告富山鴻の入院中の附添及び同原告の治療のため交通費として、原告富山鴻は金二万七五四〇円を支出したことを認めることができる。
(5) 休業損害
成立に争いのない甲第六号証、原告富山鴻本人尋問の結果によつて成立の認められる甲第四六号証、原告富山鴻本人尋問の結果によれば、請求の原因4(二)(5)の事実を認めることができる。
当事者間に争いのない抗弁1(一)によれば、被告らは原告富山鴻に対し休業補償として金二二五万円を支払つたことが認められる。
したがつて、前記金員から右金員を控除すれば、残額は金一二万八六二一円となる。
(6) 逸失利益
成立に争いのない甲第三号証の一、二、原告富山鴻本人尋問の結果によれば、原告富山鴻は本件事故により後遺障害第四級の認定をうけ、当時の勤務先での就業が不可能となり、昭和五六年八月末日付で退社したこと、右退社当時同原告は四五歳であつたことが認められる。
したがつて、同人の就労可能年数を六七歳までの二二年間、労働能力喪失率を九二パーセントとみて、その逸失利益を算定すると左のとおり金三一二二万一五六二円となる。
6,377(円)×365(日)×0.92×14.580(就労可能年数22年に対応するホフマン係数)=3,122万1,562(円)
(7) 慰謝料
前記認定にかかる原告富山鴻の傷害の部位、程度、治療経過、後遺障害の程度、内容等にかんがみれば、慰謝料としては次の金員をもつて相当と認める。
(イ) 入院分 金二〇〇万円
(ロ) 後遺障害分 金一〇〇〇万円
当事者間に争いのない抗弁1(一)によれば、被告らは原告富山鴻に対し慰謝料として金五九万三六〇〇円を支払つたことを認めることができる。
したがつて、前記金員から右金員を控除すると残額は金一一四〇万六四〇〇円となる。
(三) 損害の填補
抗弁1(一)及び同2は当事者間に争いがなく、また証人上村正子の証言によれば、同1(四)を認めることができるところ、抗弁1(一)及び(四)中右(二)で控除した分を除くものは本訴請求の対象とはされていないのでこれを控除するのは相当でない。
したがつて、右(二)(1)ないし(7)から抗弁2の金員を控除すると、原告富山鴻の損害は金二九〇四万九五五三円となる。
(四) 弁護士費用
本件事案の内容、審理経過、本訴認容額等に照らすと、弁護士費用としては金一五〇万円をもつて相当と認める。
2 原告富山英隆
(一) 治療経過
同原告が請求の原因4(二)のとおり入通院したことは当事者間に争いがない。
(二) 損害額
(1) 治療費
成立の争いのない甲第三六号証の二九ないし三七、当事者間に争いのない抗弁1(二)の事実を総合すれば、原告富山英隆の今給黎病院における治療費については被告らにおいて全額支払済みであることが認められるから、この点に関する同原告の請求は理由がない。
(2) 入院諸雑費
右(一)のとおり、原告富山英隆は本件事故のため七〇日間入院したところ、入院中の諸雑費としては一日当り金六〇〇円を相当と認めるから、これを合計すると金四万二〇〇〇円となる。
(3) 慰謝料
前記認定にかかる原告富山英隆の傷害の部位、程度、治療経過、原告富山鴻本人尋問の結果並びに弁論の全趣旨によつて認められる原告富山英隆が後遺障害第一四級の認定を受けた事実等を総合すれば、慰謝料としては左の金員をもつて相当と認める。
(イ) 入通院分 金五〇万円
(ロ) 後遺障害分 金四〇万円
(三) 損害の填補
原告富山英隆が抗弁2のとおり自賠責保険から金七五万円の支払を受けたことは当事者間に争いがない。
したがつて、右(二)(2)、(3)の合計金員から右金員を控除すると、同原告の損害は金一九万二〇〇〇円となる。
3 原告富山登
(一) 治療経過
同原告が請求の原因4(三)のとおり入通院したことは当事者間に争いがない。
(二) 損害額
(1) 治療費
成立の争いのない甲第三六号証の三八ないし四二、当事者間に争いのない抗弁1(三)の事実を総合すれば、原告富山登の今給黎病院における治療費については全額被告らにおいて支払済みであることが認められるから、この点に関する同原告の請求は理由がない。
(2) 入院諸雑費
右(一)のとおり、原告富山登は本件事故のため五五日間入院したところ、右期間中の雑費としては一日当り金六〇〇万円をもつて相当と認めるから、これを合計すると金三万三〇〇〇円となる。
(3) 慰謝料
本件事故によつて原告富山登が蒙つた傷害の部位、程度、治療経過等に照らせば、慰謝料としては金三〇万円をもつて相当と認める。
(三) 損害の填補
(1) 請求の原因4(三)(4)は当事者間に争いがない。
(2) 被告らは、抗弁1(三)の主張をなすところ、右金員の支払がなされたことは当事者間に争いがないものの、そのうち今給黎病院関係分については右(1)説示のとおりであり、右以外の分については原告らにおいて本訴請求の対象としていないのであるから、これを本訴請求分から控除するのは相当でない。
(3) したがつて、右(二)(2)、(3)の金員から右(1)の自賠責保険金を控除すると、原告富山登の損害は金四万一二三二円となる。
三 よつて、原告らの本訴請求は被告らに対し各自原告富山鴻に対し右二1(三)(四)の合計金三〇五四万九五五三円及び右(三)の金二九〇四万九五五三円に対する本件事故発生の日である昭和五五年八月二四日から、右(四)の金員に対する本判決確定の日から完済まで民法所定年五分の割合による遅延損害金の支払いを、原告富山英隆に対し右二2(三)の金一九万二〇〇〇円及びこれに対する右昭和五五年八月二四日から完済まで民法所定年五分の割合による遅延損害金の支払いを、原告富山登に対し右二3(三)の金四万一二三二円及びこれに対する右昭和五五年八月二四日から完済まで民法所定年五分の割合による遅延損害金の支払いを求める限度で理由があるからこれを認容し、その余は失当として棄却することとし、訴訟費用の負担について民事訴訟法八九条、九二条、九三条、仮執行の宣言について同法一九六条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判官 神吉正則)
別表(一)の1 原告富山鴻について
<省略>
別表(一)の2
<省略>
別表(一)の3
<省略>
別表(一)の4 原告富山鴻に対する付添看護料
<省略>
以上
大山タマ子に対する分 金1,396,480円(218日分)
畠中 トシに 〃 金67,100円(10日分)
長沼スミエ 〃 金268,800円(40日分)
富山 律子に対する分 金365,000円(80日分)
合計金 2,097,380
別表(二) 原告富山英隆について
<省略>
別表(三) 原告富山登について
<省略>
別表(四)の1 その他
<省略>
別表(四)の2 その他
<省略>
別表(五)
1 原告富山鴻について
イ 昭和55年9月13日、仮渡金として 金 400,000円
ロ 昭和56年9月21日、後遺障害の分として 金13,730,000円
合計 金 14,130,000円
2 富山英隆について
イ 昭和56年10月19日、後遺障害の分として 金 750,000円